代表者あいさつ
平成26年7月に難病研究資源バンク代表者に就任いたしました松山と申します。
難病研究資源バンク(難病バンク)は平成21年に厚生労働省の難治性疾患克服研究事業の一環として独立行政法人医薬基盤研究所に設立されました。
独立行政法人医薬基盤研究所は、独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律に基づき、 この度、平成27年4月1日より、国立研究開発法人へ移行いたしました。 これに伴い、法人の名称は「国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所」となりましたので、ここにお知らせ申し上げます。 なお、旧法人の権利義務は新法人が全て継承し、法人としては同一性をもって存続いたします。
厚生労働省が難病対策の対象とするのは、①希少性、②原因不明、③効果的な治療法が未確立、④生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)という要件を満たす疾患です。これらは、遺伝子レベルの変異が一因であるものが少なくなく、国民の誰にでも発症する可能性がある疾患であるにもかかわらず、患者さんの散在性と希少性により病態解明に困難を伴ってまいりました。
難病バンクは難病患者さんから検体の提供を受け、難病研究に活用していただく体制を構築してまいりました。日本全国の医療機関の先生方へご協力をお願いし、これまでに58疾患1,900試料のご提供をいただいております。 厚生労働省では、対象疾患の拡大、患者データ登録の整備など、40年ぶりともされる難病対策の改革が行われており、国内外の製薬企業は難病の治療薬・診断薬の開発への注力の度合いを高めています。こうした大きな変革の中、難病バンクは公的な生体試料バンクとして難病研究班や関連する学会とさらに連携を深め、難病克服に向けた取り組みをより一層進めてまいります。
難病バンクは、患者さん、医師および研究者の方々のご理解とご協力なしで進めていくことは困難です。私たちはそれぞれの立場の方々のご理解をいただきつつ、医療の場と創薬研究の場との橋渡しに尽力する所存です。
今後とも難病バンクへのご理解とご協力を賜りますよう、お願い申しあげます。
平成27年4月1日 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 難病研究資源バンク 代表者(管理運営責任者) 松山 晃文 |