プラダーウイリ(Prader-Willi)症候群
【概説】
 プラダーウイリ症候群は、哺乳ほにゅう障害を伴う新生児期の筋緊張低下、幼児期からの 過食かしょく傾向、 せいせん機能きのう不全ふぜん などを特長とする先天性症候群です。患者数は10,000~15,000出生に1例程度と推定されています。治療法としては、 内分泌ないぶんぴつ系の症状に対してはホルモン投与などが行われていますが、 過食のコントロールとして食事療法や運動療法なども重要であり、適切な管理を行うことが必要です。

【どんな病気?】
 プラダーウイリ症候群は、内分泌系的には過食傾向や性腺機能不全、低身長などの症状を、神経的には筋緊張低下、 頑固さなどの特徴的な性格などを症状とする遺伝疾患です。確定診断は遺伝学的検査で行うことが可能です。 プラダーウイリ症候群は様々な症状がみられるため、小児科でも特に内分泌系と神経系の専門家と関わり適切な治療を 行うことが重要です。学童期の頃から、行動に頑固さなどの傾向がみられるようになります。 家族やかかわりのある人々が病気の特性を理解し、周囲に働きかけ理解を得ることが、 患者と家族のQOL向上のために重要となります。