事業概要

難治性疾患克服研究事業

 1972年に厚生省(現在の厚生労働省)が定めた難病対策要綱をもとに特定疾患調査研究事業として開始され、2003年に難治性疾患克服研究事業に改称されました。 難治性疾患克服研究事業では、難治性疾患(難病)の患者さんのQOL(Quality of Life、生活の質)向上を図ることを目的として、難病研究の推進を図っています。 難病は約7,000疾患あるとされ、多くは希少疾患とされています。難治性疾患克服研究事業では研究班が設置され、難病に対して重点的・効率的に研究を行うことにより、 その進行の阻止、機能回復・再生を目指した画期的な診断・治療法の開発を行うことが求められています。

難病研究資源バンク開発研究事業

 患者さんの生体試料(細胞、DNAなど)とその試料情報(臨床情報など)は、難病の研究において重要な役割を果たします。 そこで、厚生労働省は難治性疾患克服研究事業の一環として、収集研究者によって収集された試料と試料情報(試料・情報)を集中化して管理する「難病研究資源バンク」 (「難病バンク」)を、独立行政法人医薬基盤研究所(現:国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所)に設立しました (「難治性疾患克服のための難病研究資源バンク開発研究」(2009~2011年度))。
 難病バンクは2012年度以降も収集研究者・医療機関と協力して、患者さんの試料・情報を幅広く収集し、難病研究資源として研究者に公正に分譲することで、 難病研究の推進を図っています。

難病研究資源バンクの役割

 難病バンクは全国の収集研究者・医療機関との連携のもと、患者さんの試料・情報の受入れ、品質管理、保管、公開を行い、大学や研究所(企業を含む)などの研究者へ 分譲しています。患者さんの少ない難病についても、このように試料・情報が集中化されれば、多数の症例を必要とする研究の実現が期待されます。
 ヒトの試料・情報の取扱いに関しては、患者さんの個人情報保護などの研究倫理面での課題が大きいことから、医学研究に関する指針を遵守し、倫理審査承認を経て行っています。

その他

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