遺伝子診断について
遺伝子診断のご案内(医師向け情報)
CHD7遺伝子の遺伝子診断が可能です。慶應義塾大学医学部小児科先天異常遺伝子診断センターにより実施されています。一般的に遺伝子検査の感度は100%ではないことから、検査でCHD7に異常が同定されなくても、CHARGE症候群を否定することはできません。
下記のような理由により、一部の患者さんにおいてCHD7変異が同定されません。
- 患者がCHARGE症候群以外の疾患を有している、
- CHD7遺伝子以外の原因遺伝子が存在する、
- 現在使われている遺伝子診断法(PCR-シーケンシング法)では検出し得ないタイプの遺伝子異常が存在するなどの可能性が考えられる。
- については、特に数十塩基から数百キロ塩基程度の欠失ないし重複や、イントロン等翻訳領域以外の部分の変異が原因と考えられている。
現在、2.の可能性を想定した、新しい遺伝子を同定するための研究プロジェクトを進めています。
遺伝子診断に関する患者・家族の声(抜粋)
遺伝子診断の実施に関しては、様々な意見があります。患者さん・家族宛のアンケート調査の自由記載欄の一部をご参考までに紹介させて頂きます。
- 病名が確定できたことにより、療育や医療面でより積極的になれた
- 関わってくれる人に症状や先の見通しを説明しやすくなった
- 病名が確定していると、いろいろな情報に振り回されなくなるのが良い
- 他の病気ではないことがわかった。
- 今まで複数の障害があるということで各科を単体で受診し、トータル的に診てくれる病院もなく、また適切な療育も受けられなかったが、確定診断がついたことで医療機関や療育園に対して、適切なサービスを受けていないことを説明できた
- CHD7因子に変異があった事がわかり両親も同じ診断を受けて変異がなかった事など判った
- 兄弟児には遺伝的影響はないとわかったこと
- 現在まで、いろいろな病気が起きるのが疑問だったが、原因が分かってすっきりした。